公正証書のススメ

公正証書とは

公正証書とは、公証人が法律に従って作成する公文書のことです。公文書は高い証明力があるうえ、債務者が金銭債務の支払を怠ると、裁判所の判決などを待たないで直ちに強制執行手続きに移ることができます。

例えば、金銭の貸借や養育費の支払など金銭の支払を内容とする契約の場合、債務者が支払をしないときには、必ず裁判を起して裁判所の判決等を得なければ強制執行をすることができませんが、公正証書を作成しておけば、即時に執行手続きに入ることができ、債権者の金銭を回収することができます。


公正証書とするのに適している契約の類型

債務確認 債務確認(弁済)

債権者(貸主)と債務者(借主)との間に、既にお金の貸借がある場合などに、その債務の弁済方法について確認して返済を約束する契約です。
借主の側としては、弁済方法を緩やかにしてもらう代わりに公正証書の作成に応じ、貸主の側では、借主が支払いを怠ったときに裁判の手続きを経ないで強制執行をすることができるため、貸主にとって大きなメリットがあります。

遺言 遺言

公正証書遺言は、証人2名立会いのもとで、遺言者が公証人に遺言の内容を伝えることで、公証人がこれを公正証書にする遺言です。
公正証書遺言のメリットは、検認手続が不要になることや、証書の保管が安全なことなどがあげられ、遺言制度の普及とともに広く利用されるようになってきています。

消費貸借 消費貸借

お金の貸し借りについての契約書で、一般的には、「借用書」として作成される契約です。
単なる借用書とは異なり、公正証書にしておくことでお金が返ってこないときに債務者の銀行口座等に強制執行をすることができます。
また、金銭の貸し借りから生じた債権・債務ではなく、今までの受け渡しのあった代金を清算して、新たに残金を借りたものとみなしてその代金を、消費貸借の目的とすることもできます。
☞民法588条(準消費貸借)

賃貸借 賃貸借

保証委託 保証委託等


公正証書にできる文書の要件(債務確認契約書・借用書の場合)

1.金銭の取り立てを目的とした契約
公正証書は法律的に執行力(金銭を強制的に取り立てる効力)がありますので、公正証書を作成するには金銭の取り立てを目的とした契約である必要があります。

2.金銭が一定していること
公正証書で強制執行を可能とするためには、公正証書に「○月○日までに金○円を返済すること」などと一定の金額が明記されているかまたは、公正証書の記載自体から数学的に金額を算出できる必要があります。従って、将来発生する費用等の金額が決定されていないものは、公正証書には出来ないことになります。

3.執行認諾約款(執行受諾文言)の記載があること
「この契約に違反した場合は、債務者は強制執行を受けても文句はありません」といった条項が必要となります。この執行認諾約款の記載があることにより、裁判の確定判決を得たのと同等の効果が得られ(債務名義)、裁判を提起することなく強制執行(差し押さえ)が可能となります。


公正証書の作成に必要なもの

公正証書の内容にしようとする契約文書のほかに、その当事者を確認する資料が必要です。その資料は、当事者本人が手続きする場合と代理人が手続きする場合、当事者が個人の場合と当事者が法人の場合で異なります。また、連帯保証人を付ける場合は、連帯保証人の分も必要となります。

  • 当事者同士で役場に出向く場合
  • 当事者が個人の場合
     ①運転免許証と認印
     ②パスポートと認印
     ③住民基本台帳カード(顔写真付き)と認印
     ④印鑑証明書と実印
     ①②③④のうちのいずれか
  • 当事者が法人の場合
     ①代表者の資格証明書と代表者印及びその印鑑証明書
     ②法人の登記簿謄本と代表者印及びその印鑑証明書
     ①②のうちのいずれか
  • 代理人が役場に出向く場合
     ①本人作成の委任状
     委任状には本人の実印(法人の場合は代表者印)を押します。委 任状には、契約内容が記載されていることが必要です。委任内容が別の書面に記載されているときは、その書面を添付して契印します。
     ※白紙委任状は認められません。
     ②本人の印鑑証明書
     委任状に押された印が実印であるかを示すものです。なお、法人の場合は、代表者の資格証明書か法人の登記簿謄本を添えます。
     ③代理人自身の
     ⅰ運転免許証と認印
     ⅱパスポートと認印
     ⅲ住民基本台帳カード(顔写真付き)と認印
     ⅳ印鑑証明書と実印
     ⅰⅱⅲⅳのうちのいずれかと①②③のすべて

※印鑑証明書又は商業登記簿謄本若しくは資格証明書が必要な場合には、作成後3か月以内のものに限ります。


公証役場の手数料

【法律行為に係る証書作成の手数料】

(目的の価額)(手数料)
100万円以下5,000円
100万円を超え200万円以下7,000円
200万円を超え500万円以下11,000円
500万円を超え1000万円以下17,000円
1000万円を超え3000万円以下23,000円
3000万円を超え5000万円以下29,000円
5000万円を超え1億円以下43,000円
1億円を超え3億円以下4万3000円に5000万円までごとに1万3000円を加算
3億円を超え10億円以下9万5000円に5000万円までごとに1万1000円を加算
10億円を超える場合24万9000円に5000万円までごとに8000円を加算

ex.離婚協議書を公正証書にする場合で、養育費が月4万円で15年払、慰謝料が300万円の場合

  • 養育費
    • 月4万円×12ヶ月/年×15年(10年以上の場合は計算するのは最大10年まで) =480万円 → 手数料11,000円
  • 慰謝料
    • 300万円 → 手数料11,000円
  • 手数料合計 
    • 11,000円+11,000円 = 22,000円
  • その他、書面作成手数料と送達料とで約6,000円程度がかかります。

ご相談、お見積もりのご依頼はこちらからどうぞ


金沢市 高岡市対応エリア

  • 事前にご連絡をいただければ営業時間外や土日祝日も対応させていただきます。

契約書 書き方 売買契約書

契約書 書き方 売買契約書

借用書 FAX用ご相談フォームはこちら 金銭消費貸借契約書 業務委託契約書